座右の銘

『座右の銘』はなんですかと聞かれて、

即答できる人はいったいどのくらいいるのだろうか。

そういう話題になった時、

私は今まで『一期一会』、と答えていた。

いい言葉だし、深い意味の言葉だ。

しかしこれは、茶道を習っている自分にとって

側にあった言葉というだけだったのかもしれない。

 

『座右の銘』とは

常に自分の心に留めておいて、戒めや励ましとする言葉である。

芝居や映像を観に来て下さったお客様とは、

それきり会えないかもしれない。

だからこそそのお客様が何かを持ち帰っていただけるよう、

全霊で芝居を作り上げるという意味でもいい。

現場現場を二度とない一度きりの出会いと思い

演技に臨むという意味でもいい。

『一期一会』という言葉は役者にぴったりだ。

 

役者の心構えとしては

『一期一会』をこれからも大切にして行こうと思う。

しかし、もっと根本の部分で自分と共鳴する言葉の方が

『座右の銘』という言葉には相応しい気がするのだ。

そんなことを考えつつ、

ふと最近自分にはある特性があることに気付いた。

悪い状況に対して文句を言ってやる気を無くすより、

悪い状況を何とか改善する方法を見つけるために

行動することが好きなのだ。

前向きな意志も、後ろ向きな意志も、他人に伝染する。

だったら前向きな意志が伝染したほうが楽しいに決まっている。

そしてそれは『作品』にも伝染する。

最終的にはお客様にも伝染する。

 

『一期一会』を大切にできる基板を作るのが、

前向きなエネルギーで作品に臨むということであり、

自分の根本の部分に響くことだと感じた。

だから『座右の銘』には

『状況を嘆くより、状況を改善せよ』という言葉を置こうと思う。

なんだかちょっと泥臭い感じがまた良い。

偉人の言葉でもなければ、ことわざでもない。

でも、自分にしっくり来る言葉を見つけることができたので、

堂々と使うことにしよう。

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