ホンモノ

先日市原悦子さんの「うた語り」の稽古場を

見学させていただいた。

大先輩の稽古場にお邪魔させていただくからには、

こちらも本番に臨むような緊張感を持って見させていただく。

当たり前の礼儀だし、その方が得られるものは大きい。

 

演出の塩見さんの鋭い切れ味と

それを受けて太陽のように輝く市原さんは

やはり流石としか表現できない。

演出は毒を吐いているように見えて、

その実優しさと包容力に満ちている。

演技は温和であっけらかんとして見えて、

しかし鋭く研ぎ澄まされ、目前に迫って来る。

その2つが起こす化学変化を生で見られたところが、

今回の稽古場見学の素晴らしさだった。

お客様には決してお見せできない部分だが、

役者にとってこれほど貴重な瞬間は無い。

 

と、言いつつ、ちょっと油断すると

観客として引きこまれ、楽しんでしまう。

やはりそこが一番凄い。

小賢しく身構えたところで、

ホンモノの持つ魅力には抗えないのだ。

何だかんだ論じてみたところで、

結局目指すべきはそこだ。

 

自分は何をした訳でもないが、

稽古場を後にして、気が付くと脳に軽い疲労感があった。

充実していた証拠だ。

今私は、体や生活環境等、様々なものが大きな変化の中にある。

自分と向き合うべき大きな節目と言える。

だから良いエネルギーをいただけたのが嬉しかった。

良い流れに乗れるように、踏ん張ろうと思う。

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